栃尾油揚げの『穴』は美味しさの証












【栃尾油揚げの穴は美味しさの証】




もう20年以上前になりますが、新潟のスーパーマーケットのT社長が、

栃尾市の名産品栃尾の油揚げの工場に案内して下さいました。



その時に初めて栃尾揚げを食べたのですが、その美味しさに感激して

いちやまマートでも販売するようになりました。



その数年後、T社長は癌で亡くなりました。優しく面倒見の良い社長には

いろいろとお世話になりました。

そんなわけで、栃尾揚げを食べる時はいつもT社長のことを思い出します。





江戸時代初期から昭和初期まで、栃尾では馬市が行われていました。

馬主や馬喰たちの売買交渉を酌み交わす際の酒の肴として、

手づかみで豪快に食べられるようにと、わらじ程の大きな油揚げになったと言われています。



小林総本舗では今でも一枚づつ手揚げしています。

油をきる工程では、一枚一枚串刺しにして吊り下げ、油をしっかりときるために「穴」が出来ます。

余分な油をキチンと取り去ることで、美味しい油揚げに仕上がるのです。

この『穴』こそ美味しさの証。



ふっくら柔らかな口当たりは、焼いて刻みネギや大根おろしと一緒に食べると美味しいです。

昔ながらの味にこだわった栃尾油揚げを、どうぞお楽しみください。